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とある奥様の一日
ある所に、小心者の奥様がいました。
彼女はフツーの小市民で、フツーの有職夫人で、
そして心がちょっと不器用でした。
なのでいつも失敗しないように注意をして、
万が一失敗しても、被害が最小限で済むように、
用心して暮らしていました。

ところがある日所用で出かけた際、
ハンドバッグの中に免許証入れが入っていないことに気付きました。
どこか底の方に行ってしまっていると思い、
一生懸命捜しましたが、バッグの中にはありませんでした。
イヤなものを背筋に感じ、車に取って返しました。
そう、奥様はその日、車で出かけて来ていたのです。

「もしかしたら車の中に落ちているかもしれない。」

でも日頃から用心深い奥様の事、そんな事絶対有り得ないと、
本人が一番良く分かっています。
それでもシートを動かしたりして、一生懸命に捜しました。
でもやはり見つかりませんでした。

会社に電話して自分の席の周り、足元、色々捜してもらうも、
やはりありません。
どうやら奥様は、本当に取り返しのつかないポカをしてしまったようです。
この時点で、冷や汗と暑さからの汗とに塗れた奥様は、
パニックの渦中にどっぷり浸かって、何が何だか分からなくなっていました。

免許証入れの中に他に何が入っていたかも、思い出せません。
他に大事なモノと言えば、ETCカードだけのはずなのですが、
もっと他にも有った様な無かったような、
免許証の他に、何処に何を紛失したと届ければいいのか、
全く頭に浮かびません。

とりあえず、所用だけは片付けないとと、必死に動く奥様。
免許不携帯を分っていて車を転がせるほど、
度胸の有る(常識の無い)奥様ではありませんから、
あちこち徒歩で動き回るうちに、
いらん特売品までいつの間にか買っていた、
奥様でありました。

とりあえず用事を片付けて、家に免許証を探しに帰る予定でしたが、
途中に会社が有るので、自分の目で事務所には本当に無いのか、
確かめたく寄ってみると、そこには馴染みのお客さんが来ていて、
奥様の今日のド不幸がすっかり知れ渡っておりました。
皆から励ましとも冷やかしとも言えないモノを背に受けて、
奥様は家路に着きました。
そう、今日はもう仕事なんか全然せずに。

家までのほんの15分の間の運転中も、
何か有って職質を受けたら最後だと思いながら、
奥様は車を走らせます。
そう、奥様はゴールド免許証保有者なのです。
毎日運転をし、距離もそこそこ走る奥様にとって、
このゴールドはとても誇らしいものであり、
また、奇跡的なものだと思っていましたから、
たかだか『免許不携帯』だなんてもんで、ゴールドに傷が着くなんて、
とっても悔しかったのであります。

そしていつもより華麗に車庫入れを決めて、5階の自宅まで一気に駆け上り、
もしやと思っていたところに免許証を見つけたときの奥様の喜びようと言ったら、
もう、サッカーのワールドカップで、日本が決勝戦に残れたような喜び方。
(その心は、
「今夜はもう夕飯の仕度なんかせんで、TV観ながら寛ぐんだ。
勝ち負けなんか関係ないさ~、決勝戦に日本が出ただけでもう、いいさ~。
さあ、今夜は酒盛りだあ~♪」
であります。)

しかし一週間分の心の力(「金色のガッシュベル」参照)を、
ほんのい1、2時間で使い切ってしまった奥様は、
その場にへたり込んでしまいました。
そして、とりあえず何かを口に入れると、もう止まりません。
どうやら脳ミソがブドウ糖を強力に欲しているようでした。

その後小一時間ほどで、また会社に戻った奥様でしたが、
先ほどの思惑のようにはいきません。
いつものようにいつもの時間まで仕事をし、
いつものお買い物をして、夕飯を作ったのでありました。

それでも奥様は、免許証の登録番号の末尾が“0”でいられる喜びと、
わざわざ半日掛けて二俣川の試験場にまで行って、
印紙代を払い再発行せずに済んだ事を、心から喜んだのでした。



しかし、この後奥様は有る事に気付いてしまいました。
それは、奥様は日曜日にお出掛けする為に違うバッグに、
中身を入れ替えて、その後免許証入れをその中に置き忘れていたのです。
奥様は月曜日から木曜日まで、ずっと免許証不携帯で、
へ~きで車に乗っていたのです。
まあ、何という恐ろしいことでしょう。
この間、もし職質や事故、検問などに遭っていたら、
確実にゴールドは取り上げられていたのです。
奥様は、でも、今回の事で、ちょっと肝が据わってしまったようです。
何にも無かったし、っまいいか~。
等と密かに思ったりしたりするのでありました。

が、それでいいワケありません。
こんな事を思っていたら、きっと奥様にはいつか、
デッカイ鉄拳制裁が降りる事でしょう。

「免許証持ってなくても、免許不携帯だけだから、大丈夫だろ~。」

等というご主人の不謹慎な有り難くない言葉なんかに、
惑わされてはいけません。
奥様は、これからも小心者として、生きて行こうと心に誓うのでありました。


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[2009/07/10 02:27 ] | 暮らしの窓 | コメント(2) | トラックバック(0)
<<どっぷりだった二日間 | ホーム | 生えちゃいました>>
コメント
わははっわははっ)))))
最高~~めっちゃおもろい!!

で、この小心者で、フツーの小市民で、フツーの有職夫人で、そして心がちょっと不器用な奥様って…。笑

めっちゃ親近感~~♪爆
[2009/07/10 12:38]| URL | mikodoki #- [ 編集 ]
そうなんです。
mikodokiさんが、頭に浮かんだ正にその人が、そうなのであります(笑)

彼女曰く、
「一息入れたときに食べた。
『銀座鈴屋』の濡れ甘納豆(お中元)
が、とても美味しかったのが、
頭から離れない。
ニッポン人でヨカッター!!」
だそうであります(^^;)
[2009/07/11 02:43]| URL | とろりん #kXwgQfKw [ 編集 ]
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